「そ、そんなわけ……」


誤魔化そうとしたのに、噛んじゃった。

これじゃ意識してるのバレバレだよ……。



大翔の顔をチラッと盗み見する。


腕を組んで、ベッドに座っている。

その顔は……。



「へぇ~。鈴は何をそんな意識してるのかな?」


もう全てお見通しって感じの顔をしている。


分かってて聞くっていうのが一番……。




「……意地悪」


わざわざあたしに言せようとするなんて。


あたしが言えないってことを分かってて、その反応を見て楽しんでるんだよね。