「鈴っ!放課後、久しぶりに遊ばない?」
やっと、すべての授業が終わった時、晴香から久しぶりのお誘い。
いつも大翔と帰ってたし、たまには晴香とも遊びたい!!
大翔といると、杉本さんがずっと監視してるみたいで、気が休まらない。
「うん、いい……」
「宮田さん」
いいよって言おうとしたところで遮られる。
呼ばれた方を見ると、杉本さんが顎で引き出しを示した。
もしかして、と思い引き出しに手を入れる。
その時触れた感触。
いつのまに入れたの?
そんな疑問を持ちながらも、それを取り中を見る。
『放課後、体育館裏で待ってるよ。来ないなんてことはないよね?』
その紙にはそう書かれていた。
「鈴、どうしたの?」
「え?ううん。何でもないよ!……ごめんね。今日はちょっと用事が。また今度遊ぼ?」
晴香にウソをつくなんて本当はしたくない。
でも、今のあたしにはこうするしか方法が見つからない。