「ありえねぇだろ」


そう呟いても顔はどうしてもニヤける。

正直なとこやっぱり嬉しい。


これって約束を守ろうとしてくれてるんだろうな。


でもなんで直接渡してくれないんだ?



……もしかしてっ!?

昨日俺があんな態度をとったせいで怒ったとか?

だから、俺と向き合いたくないってことか!?


さっきまで上がっていた気分が、いっきに底まで下がる。


あっでも、怒ってるのにくれるってことは、やっぱり約束を守ろうとしてくれてんのか。



約束しといて良かった。


できれば鈴から直接もらいたい。


『大翔、お疲れ様。コレ使って』


って俺を見上げながら言ってほしい。


想像するだけでヤバイ。

とゆうか、想像しかできない俺って……悲しすぎるだろ!!


ってこんなこと考えてる場合じゃねぇ。


部活行かねぇと。

俺は鞄とタオルとスポドリを持って教室を出て、練習義を着て急いでグランウドに行った。