「大翔……好きだよ」
あたしの声が部屋に響く。
大翔のことを考えただけでまた涙が溢れてくる。
もう出し切ったと思ってたのに。
あたしの涙は止まることを知らないみたい。
でも仕方ない。
……大翔に嫌われちゃったんだから。
やっと自分の気持ちに気づいたのに。
『……今は鈴の顔を見たくない』
そう言われた後は、とにかく泣くしかできなかった。
あれからどうやって帰ってきたかも分からない。
気が付いたら自分の部屋にいて泣き続けてた。
あたし、いつのまにかこんなに大翔のことを好きになってたんだ。
前は関わりたくないって思ってたのに。