翔る。




「わ、私を売るってなに!?」


これって人身売買だよね



「そのまんまの意味だよ。お前ら南蛮人っぽいからキリシタンには高く売れるかもな」



「いやよ!私、高くなんて売れないから!放して!!」


人身売買って本当にあったんだ…

人身売買がいいことではないことは流石に私でも知っている。


売られるわけにはいけない。



「いーや、お前は高く売れる。髪が茶の色で、長さも短く言葉が通じる。こんなに面白いものはねえ」


「問題はどこに売るかって話だな。どうせならより高く買ってくれるところがいいよな」



そう言って三人の男たちは考え出す。




「伊達政宗とか、どうだ?聞くとこによるとあの大名は変わったもん好きらしい」


政宗…?


政宗ならもしかしたら私を買ってくれるかも…

それなら伊達の城へ帰れるかもしれない!



「いや、流石に大名には売れねえんじゃねえか?そこらへんの地主に高く買ってもらったほうがいいだろ」

「そうだ…「ちょ、ちょっと待って!」




私は最後の希望を政宗に託すことにした。