「ホテルまだかなー?」 薫がそう言った。 「確かに。早くホテルでゆっくりしたいよーっ」 私はクラスバスから果てしなく続く高速道路を見た 大阪からわざわざ東北の山形県へ修学旅行だなんて… この上なくめんどくさい。 と言うか疲れる、うん。 「ってかなーんで山形県なのよ。」 私は小さく文句を吐いて窓の外を見た。