「学校…遠っ!!!」

すでに息が上がってかなり苦しい。

河川敷の上に架かっている大きな橋にさしかかった。

今何時だろ…。

スカートのポケットに入れていた携帯を取り出し、時間を確認する。

―8:09

校門しまっちゃうよぉ。

携帯を手に握り締めてペダルをグッとこいだ。

ドンッ・・ガシャァンッ

前からきた他校の男子生徒と肩がぶつかり、盛大に尻餅をついた。

「いたたた・・・。あっ、ごめんなさい。」

男子生徒は両足を地面につき、私を見下していた。

辺りには私の鞄からでた教科書やらノートやらが散乱していた。

チャックし忘れてた。

「気をつけなよ。あと、パンツ見えてる。」

それだけ言うと男子生徒は自転車をこぎ始めた。

「さ・・・サイテーッッ」

男子生徒に向かって大声で叫んだ。