噂が広まったら照れくさくて、話しかけにくくて、何となく二人にならないようにしてた。
でも、さし君はそれ迄と変わらずにいてくれた。

普通に喋ってくれたし、
相変わらず背くらべもしてた。

「気にすんな。」って、たった一言だけ言って、
私の頭にポンポンって…。
いつもの「ハの字眉」で、優しく話しかけてくれた。




一緒に過ごせる季節(とき)があまりないなんて、
この時はまだ知らなかったの。