楓の先輩には全く興味がなかった。
まぁ、私は使われる立場なのだ。
楓の緊張をほぐす係り。
一人よりは二人の方が先輩の廊下を歩く事に対し緊張はしない。
あっという間に授業が終わり外の天気はますます悪化した。
『また明日ね♪』
楓はリュックをしょって頷いた。
「小悪魔ちゃん達によろしくっ」
そう言って私達は別れた。
まずは幼稚園に行かなければ。
雨にうたれながら小走りで幼稚園に行く。
『ハナー!
帰るよっ』
私の声にすぐ反応してハナは嬉しそう走って私に抱きつく。
「おねぇ!♪」
その態度を見て、私はちょっと心をうたれた。
いつもこんなはやくに帰れないハル。
悪い事をしているなぁ……。

