外を見ると明らかに外に出たくないような天気だった。

雨は途切れる事なく降り続け、雷がたまにピカソと遠くで光るのが見える。


朝だとは思えないような光のない空。



「三時間目で終わりなら先輩にCD貸せないよ」


楓は下を向いていじけて見せた。


『なんで?』


「だって、お昼休みに貸す予定だったの
目撃される事も少ないし…」


『なるほど
だけど、楽しみが明日までに延びたじゃん♪』


「あんた前向きすぎっ
だけど、今日は雨で髪もボサボサ…ちょうどいっか♪

明日付き合ってね♪」


一気に顔がパーッと明るくなって私にウィンクをする。

楓の顔はキラキラと輝いて見えた。
明日も明後日も待ちきれないくらいのまんべんの笑み。