「・・・俺、死んだのかな。」

俺はどこかに居た。どこかがわからないから、どこかだ。

そうだ、あの女の子。それと・・・あのおっさん、

大丈夫かな。生きてるかな。

俺は何もない空間の中で 誰かもしらない誰かのコトを考えていた。

ふと周りを見渡すと

女の子がいた。

あのこだ。あの、線路に落ちてた、あのこ。

「お前も死んじゃったのか?」

俺は問いかけた。誰かも知らない女の子。

「・・・お兄ちゃんは、死んでないのよ。」

「俺は、ってことはお前は死んだのか?」

この子、不思議なフインキだな。

妙に落ち着いているんだ。

「お兄ちゃん、目を覚まして。私そこに居るから。」