【短編集】君に届いてほしいから─春─





見るからに、女子。


俺は陸から離れ自分の席の近くに戻って、さきよしの隣に立った。



「?」


眉を潜めてこっちを見る真っ黒な眼。




まあ、わかるけど…さ、そんな警戒しないでよ。