「ねぇ、そこで悩んでて答えでた?」


修はしゃがみ込んでいる、女の隣に座った。



「答えが出たらここにいないでしょ?」


それはその通りだ。


「そりゃそうか。じゃあさ、ここで悩んでも意味ないかもよ。」


「あんただれ?何の用?」


「通りすがりの人。」


「あんたの邪魔してないじゃん。うるさいから、あっち行って。」


顔を上げた女は目鼻立ちがはっきりとして、
月の光に照らされた彼女の目はうるんで見えた。