奏でる♬


部活終了間近の時間。

野球部が練習してるグラウンドまで
突っ走る。


もちろんサックスと一緒に。


爽は・・・?

いたっ



「・・・爽っ・・・」


爽は不思議そうに
サックスを持ったあたしを見る。


「・・・爽に・・・っ

 聞いてほしいんだ」



このサックスの中に詰まった
あたしだけの思い出を
君に捧ぐ。


目頭が熱い。

心臓ばくばくいってる。