声をきかせて

「…いるよ、好きな人」
『誰??』

俺は平静を装って満月に聞いた。

「それは秘密」

そういって笑う満月は、とても可愛くて本当にそいつのことが好きなんだとおもった。

俺達はついこの間高校に入学した。
だから、好きな人がいてもおかしくなんかない。
だけどやっぱり辛いな。

「そういう太陽は??」
『…いるよ、すげ−好きな人』
「そっか…太陽なら大丈夫だよ」
『ありがと』

好きな相手に応援されるとか、かなりきついな。