Tears Rain

……
誰もやる気配がない。
先生も困った顔をしている。
そしていきなり先生が何か思いついたように言った。
「女子は遅刻第一号の高野さんで男子はくじできめようか」
もちろんあたしの意見なんて無視でクラス員に決まり。
男子は順番にくじを引き始めた。
「麻世、どんまい」
あたしは苦笑いを浮かべていた。
「クラス員は前にきて」という先生の声と同時に隣で椅子を引く音が聞こえた。
゛まさか……゛
「男子は丸杉くん、女子はさっきのとおり高野さん」と先生は言った。