でも、あのとき無理やり悠里が誘ってくれて良かった。
そうぢゃなきゃ、あなたと会えなかったもんね…

しばらくして先生がきた。
「はじめまして。担任の…」
あたしたちの担任は優しそうな人だった。
このクラスで良かった。
これから楽しくなりそうだ!
あ…あたし友達いない。
前の席の子ってどんな子だろ?髪の毛は緩く巻かれていて高一には到底見えない。
あたしの学校は校則が緩い。

いきなり前の子が話しかけてきた。
「あのさ、名前は?」
振り向いた彼女がとても綺麗な顔であたしは驚いた。
「あ、あたし?」
「そうそう」
そう言って彼女は笑顔を見せた。
「あたしは高野麻世」
「麻世ちゃんか。よろしく」
「こちらこそ、よろしく!名前は?」
「うちはー佐藤あゆみ」
「か、かわいい」
「全く、お世辞なんかやめてよ!」