「あそこ!…って、消えたー」
「えー。残念だな。今度見つけたら報告ね!」
「はいはぁい」
「てか、クラスー」
「行こ行こー」
あたしたちは自分のクラスを見に掲示板に向かった。
クラス発表の紙に近づくにつれて沢山の人だかりができていた。
「麻世ー、見えないね」
悠里はあたしよりも小柄。頑張って見ようと背伸びをしているのが可愛いらしい。
「あたし見てくるね」
「えっ、ありがとー」
あたしの名前と悠里の名前を見つけて悠里の元へ行った。
「違うクラスだよ」
「えー」
「しょうがないよ。クラス行こうか」
人だかりを抜けると、あたしたちは別の方向へ歩き出した。
あたしは自分のクラスに入ると、やはり知ってる人なんかいない。
あたしは不安になった。
自分の座席を見つけて席についた。
あたしは思いもしなかった。
この後、どんなに嬉しい事があるかなんて…
しばらくして、どんどんクラスメートが集まってくる。
隣で音がして顔をむけると朝の男の子。
あたしは嬉しさと恥ずかしさで頬を赤らめた。
こうして梁とあたしは出会った。
本当はまぢめに入学式なんかに出るつもりなかった。
でも、悠里が同士でもって言うから…