好きって言いたい。

わたしはトップバッターだった


「位置について、よーい」
パーン!

ピストルの音と同時にわたしは走り出した

ドベだけはならないようにしなきゃ
つかドベになりたくない
もう少しでバトンを次の人に渡せる…
え…あ、やばい!
こける!

わたしは転けた
なんかすごく悔しくて
恥ずかしくて
痛くて
泣けてきた

次の人にバトン渡してから
泣いてしまった

知らない先輩がなぐさめてくれた
「来年もあるよ」

「はい…でもわたしのせいでドベになっちゃったし」

「気にせんくていいだよー」

先輩の優しさにまた涙があふれる

「大丈夫?クラス戻れる?」

「…」

「うちがついてったるわ」

「ありがとーございます」

こんな顔でクラス戻りたくないし…
つか絶対クラスの人は話してばかりで
わたしがこけたこと知らないからそれはいんだけどね

「七瀬どーしたの?」

クラスで仲いい瑞穂がきいてきた

「瑞穂ー、こけたよお」

「えー!大丈夫!?っつか血!血でてるけど!」

「大丈夫ー」

あとで汚したとこ洗いにいこ
はぁ、最悪だあ…


「あ、いたいた」

振り向くと、リレーのときの男子がいた

「なに泣いてんだよー」

「うー…転けたあ」

「知ってるしいきなりこけたからびびったわ」
知ってるんかい!
みてたんかい!

「わたしのせいでドベになっちゃってごめんね」

「お前のせいじゃないって!気にすんなよ」

頭をぽんぽんされた
わたし、頭ぽんぽんだめなんですー!
すぐきゅんときちゃうんですー!

「ありがとう」

「それよりけがない?」

「…ないよ!」

なんと優しいお方なんだ
けがあったけど、こんなん大したことないし
わざわざ言わなくていいや

「ならよかった、元気だせよ」

「ありがとー」