「だって、そうじゃない?まだ一年も経ってないよね。早川さんの彼氏が死んでから。」 どくんって心臓が大きくなったのが分かった。 「そんな一年も経ってないのにもう違う男とイチャイチャしてるとか信じられないでしょ。」 「確かに!」 音が遠ざかるような気がする。 上手く息が続かない。 けど、私は必死で意識をたもつ。 深く、深く深呼吸を繰り返す。 落ち着け私。 こんなのでへこたれてちゃダメでしょ。 そう思って私は必死で踏ん張っていた。 ギュッと拳を固く握りしめて。