「ごめん、ぼうっとしてた。」 「めずらしいな。大丈夫か?」 うん、と頷いて私は強めに頬を叩いた。 しっかりしなくちゃ。 「あんまり無理するなよ。」 頭を撫でてくるその手に私は笑う。 「九十九に言われたくないよ。」 勉強しかしてない私より九十九のほうが百倍がんばっていると思う。