「眉間にしわ。」 沙羽が自分の眉間をさして教えてくれる。 私は、眉間をさすってため息。 ちょっと気を抜くといつもこれだ。 「ごめんね。」 「謝らなくていいんだよ。でも…ねぇ、初音。」 沙羽の表情が歪んだ。 それはとても苦しそうに。 「もうすぐ一年だよ?」 そう。 もうすぐ一年。 私が大切な人を亡くしてからもう一年がたとうとしていた。