「千歳、少し静かに。」 沙羽、ほんと大好き。 沙羽に言われた千歳はあわてて口をつぐんだ。 いつも調子に乗っている千歳だけど、沙羽には俄然弱い。 普段あまり怒らないからこそ、沙羽は怖い。 特に千歳に関しては。 そんな二人を彼は不思議そうに眺めて、笑った。 「じゃあ、まあ。がんばって勉強してくれ。」 由岐先生は大量の書類と課題プリントをみんなに配り終わると早々に立ち去ってしまった。