刹那は慰めるように優夜の右瞼にキスを落とす。 片目を閉じて、刹那の瞳を見る。 優しく笑った刹那を見て、優夜はようやく頷いた。 刹那は満足げに微笑むと、体を起こしベッドから降りる。 上半身を起こした優夜は窓の外を見る。 その時、シャワールームの扉が開く音が静かな室内に響いた。 見ると髪が濡れている憐が立っていた。 「…優夜、髪 拭いてもらっていい?」 「…いいよ」 憐は優夜の膝の上に座る。 なんの前触れもない憐の行動に優夜は少し戸惑いを見せたが、憐に名前を呼ばれ我に返る。