首に下げたロケットの写真を眺めながら憐はぬいぐるみの手を上下に振って遊んでいた。 その傍らでは優夜と刹那がレモンティーを淹れながらお菓子の準備をしていた。 「今日はレモンティーなの?」 「いやだった?」 優夜は困ったように笑いながら淹れたての紅茶を憐の目の前に静かに置いた。 いつもとは違う香りに憐は耳をたらす。 「…や」 「憐…、ミルクティーがいいの?」 憐はぬいぐるみを抱き締めながら頷く。 上目遣いで拗ねてしまった憐の頭を刹那が撫でる。