刹那が瞼をきつく閉じる。 腕に一瞬だけ力を込めるが、すぐに緩めると憐からゆっくり体を離した。 そして 寂しげに笑いながら憐の髪を撫でる。 「悪かったな…、今 優夜がホットミルクを淹れに行っているから 待ってろ…」 憐の頬に口付けをしてから刹那は部屋を出ていった。 一人残された憐は先程の刹那の言葉を思い出していた。 "「ずっと、ずっと…時が止まればいいのに…」" ため息をついた憐は辺りを見回す。 見慣れた風景に、自分の部屋ということを知る。