毎日、大量の薬品摂取、遺伝子組み換えの為に血を摂られ、皮を剥がされ、美しかった黒い毛並みもむしり採られた。 猫として原型を止めなくなってきたある日、白衣の集団がある不気味な薬を大量に憐の体に注ぎ込んだ。 あまりの量に憐は気を失った。 そして 目を覚ましたときには猫の耳と尻尾を残した"ヒト"になっていたのだ。 『なんだ…この生き物は』 初め、自分の身に起きたことが解らなかった憐は首を傾げるだけだった。 『亞夜―アヤ …?』 飼われていた少女の名前を呟いた。