今日、分かった。



あたしの大切にしたい人。



大切にしなきゃ、いけない人。



背中を押してくれたのは、佐野先輩。

先輩の一言で、踏み出せるよ。

あたしは…




「賢が、好き。」




小さく、でもしっかりそう言った。





「………まじ!?それっ…嘘とか言わないよな!?」

きき返す賢に対して、恥ずかしくて顔も上げられないまま、ゆっくり頷いた。


「よっしゃーっ!!!!」


予想以上に喜ぶ賢を見て、






これからもっと、きっと賢を好きになれる。


そう、心から思っていたんだ――。