このままじゃ、だめ。




本当に、強く強くそう思った。


今日、賢にも早苗にも、話そう。


あたしの本当の気持ち。


受け入れてもらえないかもしれないけど、話そう。


でも、勇気が…欲しいよ。


自分の気持ちをさらけ出すことが、少し怖い。




スパッ!


「よっしゃあ!!」



急に館内に叫び声が響き、試合に視線を戻すと、佐野先輩のシュートシーン。





昨日とは、まるで違う、楽しそうなプレー。


もう、何かを振りきろうとしていた、昨日の先輩じゃない。


大切な何かを見つけた、そんなことを思わせるようなプレーだった。