俺は人の恋愛を邪魔してまで、自分が幸せになりたいわけじゃねぇ。




今は…俺は俺にしかできないことをしよう。


「奈津!俺…バスケ頑張るよ。」


んーっと伸びをしながら、ふっきったように俺は決意を言葉にした。


「何よ、急に…」


「いや、監督にも言われてんだ。実は。今回の大会で成績残したら、もしかしたら県選抜メンバーに選ばれるかもしれねぇってさ。」




これは、本当。


最初、俺はバスケだけしか頭になかったはずだ。


俺は、今はバスケのことしか考えねぇ。


昔の俺に、戻るだけだ。





…決めた。





幸せになってくれ。高崎。


せめてできるなら、俺のバスケに打ち込む姿を見ててくれ。





それだけで、いいから。