「なんであたしがこいつに貸さなきゃいかないわけー?
つかまじ忘れたのがいけないんでしょ」
あたしは思った事を言った。
こんなの毎度のこと。

「ぷ。あはは!まじ藤咲ウケる」
クラスの男子があたしの肩をバンバンと叩く。

「ウケないし。まじ勘弁」
あたしはため息をつく。

「おい」
あたしはうんざりしている中、また桐生に話し掛けられるという最悪な事態にまたため息をついた。

「今日で四回目。藤咲は今日一日で四つの幸せを手放しました。」

ため息をつくと幸せは逃げる。
あたしはごもっともだと思う。

「誰のせい?」
あたしは嵐の頬を空いてる手で引っ張った。
「俺のせいです。すいません。」
あたしは満面の笑みで
「正解」
と言った。



あたしとあいつはいつもこんな感じ。
あたしはあいつに笑顔を貰ってる。
そう思うと悔しくなる。
意地っ張りだな。