「藤咲ィ」
担任の先生があたしを呼ぶ。
ぼぉーっとしていたあたしは気が付かない。
ぽかっ
痛っ…なんか叩かれた…
だれよ
「藤咲っ」
無邪気な笑顔で嵐は
片手に丸めた教科書をもっていた。
嵐は席替えをしてあたしの後ろの席。
嵐の隣は空席。
「お前か?痛いし」
あたしは嵐の手から教科書を奪い叩きかえす。
「痛っ!先生が呼んでるから起こしてやったのに!」
嵐は口を尖らせる。
「あぁ!そういう事ね。ありがとう」
あたしは教科書を返す。
「はい。どーも」
嵐は教科書を受け取り、あたしの頭を撫でる。
「髪がぐしゃぐしゃになるでしょ」
あたしは突っ放した。

