あいつ。 桐生嵐は小学校、中学校、高校が一緒。 あたしは偏差値60以上の高校に行きたいという目標をたてて、中学二年生の二学期から勉強をより頑張った。 桐生嵐はあんまり頭は良い方では無く、高校受験もやってなさそうだった。 けれど嵐には人を寄せ付ける力があって、嵐の周りには男女問わず色んな人が集まっていた。 嵐は愛嬌ある無邪気な笑顔を振りまき、いつも面白い話をしていた。