「へー…」
「………」
「お気の毒に」
明日学校に言って皆の笑いものになる覚悟は出来ていた。
会長がメイドだって周りから軽蔑される覚悟は出来ていた。
しかしあれから三日経っても五日経っても未だ学校で“メイド”と言うキーワードは耳にしない。
…あいつ、まさか誰にも言ってないのか…?
(…同情、ってやつか。…しゃくだが、それが一番助かる)
「紅ー!ちょっと来てくれるー?」
その時、仲が良くていつもあたしと一緒にいる杏(あん)と真希(まき)が二階へあがる階段の前であたしに手招きしていた。
杏達の方へ行くと、
「…これは体操部のマット、だな」
階段のド真ん中に体操部で使われてるマットが丸めて置いてあった。

