すると湊谷が男のお客さんのカップに紅茶を注いだ後、あたしのとこに来て耳元でこう囁いた。
「お前はご主人様に仕えるメイドだろ?メイドはご主人様の言う事聞いてしっかり働きなさい」
「……湊谷」
「分かったら返事は?」
湊谷があたしに少し悪戯さを含んだ笑みを向けて来た。
「…かしこまりました」
あたしが湊谷に嫌みったらしく笑顔でそう返事を返した時、
「なんか……なんかいい!!」
「俺たちもやる!!」
そう言いながら男子達が教室に入って来た。
そしてそれぞれ、コスプレに合ったキャラの口調で接客を始めた。
…あいつら……
“誰かと楽しみを共有するのって素敵な事だと思わない?”
カスミさんのあの言葉……
気付くと周りは女子も男子もお客さんも全員、笑顔で溢れていた。
そして廊下には長蛇の列が出来ていた。

