「えっと、包帯と、消毒液を」
ガサゴソと保健室内を探るマリア。
室内には誰の姿もなかった。普段なら保健師の若い女が待機している筈だが、地震の召集の為、その場にはいなかった。
「……」
故にその場はシュウとマリアの二人きりだ。戸惑いの感情ばかりが込み上げるシュウ。
「消毒液はありましたが、包帯はどこにあるか分かりませんね」
ガーゼでシュウの血を拭き取るマリア。
「…包帯も消毒もいい。…唾で治る」
シュウの視線は泳いだ情況だ。眼前に迫ったマリアの顔など直視出来ない。
ガサゴソと保健室内を探るマリア。
室内には誰の姿もなかった。普段なら保健師の若い女が待機している筈だが、地震の召集の為、その場にはいなかった。
「……」
故にその場はシュウとマリアの二人きりだ。戸惑いの感情ばかりが込み上げるシュウ。
「消毒液はありましたが、包帯はどこにあるか分かりませんね」
ガーゼでシュウの血を拭き取るマリア。
「…包帯も消毒もいい。…唾で治る」
シュウの視線は泳いだ情況だ。眼前に迫ったマリアの顔など直視出来ない。


