修羅の荒野〜バトルロワイアル

「はが、はへ?」
 シュウの様態は大した事はなかった。頭から血が滴ってはいるが、さほど支障はない。シュウはこんな事日常茶飯事。トラブルはお手の物なのだ。

「まったくテメーは」
 苦笑する一弥。

「決められた事は、ちゃんとしないとね」
 同じく真優も苦笑した。

「アハハ、シュウ、怒られた」
 傍らでは太助が、大口を開けて笑っている。


 それでもマリアの対応だけは違った。

「シュウさん、とにかく保健室の行きましょう」
 シュウを気遣い、額の血をハンカチで拭う。

 その対応に、シュウの顔色が紅潮する。

「馬鹿、触んな。大した事ない」
 ぶっきら棒に言い放つ。