「有菜、どうした?」


「あっ、なんでもない…」



礼羅は黙ってあたしを見る。


礼羅がいちばん今のあたしを知ってるからな…



「んで桃、なんで家出なんかするんだよ?」


「怒らない?」


「内容によってはな」


「じゃあ言わない」



桃ちゃんは再びジュースを飲み始めた。