オレ様婚約者と甘いKiss【完】

車のライトがこっちに向かってくるのが見えた。


「うわっ、眩しい」


反射的に腕で顔を隠す。


その車はあたしの前を通りすぎ、祐都の家の門を少しすぎたあたりでエンジンを止めた。


「じゃ」


短く言って、助手席のドアを閉める祐都が暗闇の中にぼんやり見えた。


「…あ、そうか」


何か言われたらしく、後部座席を開けて、チョコのつまったゴミ袋を取り出し、背負うように肩にかける。