「…ん?
あれ?」


人ごみの中に、清水祐都を見かけた気がした。


もちろん、複数の女連れ。


アイツ――。


あたしって婚約者がいるクセに――…。


ギリギリと奥歯をかみしめながら、思い出す。


そっか。
あたしとアイツ、もう関係ないんだ。


婚約解消したんだから。


まだパパには伝えてないけど、アイツはもうご両親に伝えたでしょ。