もっと、卓斗君に触れたくて自分の手に力を入れようとした瞬間 「ごめん」 一瞬にして、引き離された 夜の冷たい風が、さっきまでの温かさを素早く奪う 「こんな時間に、ありがと」 卓斗君は、私の頭に手を乗せ微笑む 私は横に首を振り、もう一度卓斗君を見た 「...元気?」 私は、知らない間にそんなことを口にしていた