王子様の下僕






だけど、愛美はまた口を
への字に曲げて今度はさっきよりも
キツく唇を噛んでいた

浮き足立ったままの俺は
手を差し出して

「早く行こう」

と言ったのだが、
愛美は俺の差し出した手を
眺めているだけ

愛美はみんなの目線が
気になって仕方ないようだけど

俺はあえて指を絡ませ
無理やり手を繋いだ

勿論、俺のものだと
狼共へ見せつけるために…