「あ〜ラスティナ姉様も父様も母様も心配性なんだから!」 「セナ、それは仕方ないよ。海の王の末っ子娘だし。セナの珍しい容姿に惹き付けられる輩が多いから」 プクーっと頬を膨らませるセナに、彼女の付人であるヤティはやれやれ…と小さなため息を吐いた。 「…でもっ!私自由になってみたい。それに…皆、地上へ行ったことがあるのよ?私も行ってみたい」 セリティナは父親に小さい頃から地上に行くことを禁止されているため、海から出たことがない。