倉庫の整理をしていて気がつけばもうすぐバイトの上がりの時間だった。
「おい！栄司！！」
慌てた様子で真咲が入ってきて
「どうしたんだよ？」
真咲の様子に驚く俺に真咲はガシッと俺の肩を掴んだ。
「お前、花園美玲って知ってるか？」
「いや、知らない」
いや、花園っていうのは聞いたことあるような？
「それがどうしたんだよ？」
「花園グループってホテル業界で有名なんだけど」
あぁ、だからか。
テレビで聞いたことあったんだ。
「その娘が花園美玲」
「あのさー話が見えないんで簡潔にお願いできますか？」
ごくっと真咲が唾を飲み込むのがわかった。
「花園美玲が栄司を出せって来てるんだよ」
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