お嬢さまとの365日







「急いで来てくれたのですね。汗かいてます」

優しく微笑むとハンカチで汗を拭いてくれた。

「あ、汚いですよ!」

ピタッとお嬢さまの手が止まった。

「心配しましたわ」

「え?」

ギュッと俺に抱きついた。

「お、お嬢さま?」

驚く俺とは逆にお嬢さまの力は強くなる。

「事故にあったんじゃないかって、思って心配しました」

今にも泣きそうな声で言った。



現実そんなことないって言いそうになったけど

「ありがとう」

優しくお嬢さまの頭を撫でた。

「浅野さま、汗の匂いがしますね」

「え!あ、臭いですね!すみません」

「いえ、浅野さまの匂い好きです」



お嬢さまは天然なのかサラッとすごいことを言う。

その破壊力はお嬢さまはわからないだろう。





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