お嬢さまとの365日







俺はまたしても走っている。



時間はとっくのとうに過ぎている。
怒って帰っちゃったかな?



お嬢さまの通っている学校に着いたのはいいが

「すげー…」

正門から見える学校は遠くてお城みたいなとこだった。



「浅野さま!」



反射的にビクッとして振り返る。

お嬢さまが腕を組んで立っている。

「あ、お嬢さま…」

待っててくれたのは嬉しかったけど
さすがに怒るよなあ~

早歩きでこっちに来て俺を見上げ

「なんで電話したのに出てくれなかったのですか?」

全然気づかなかった。

「すみません…走ってて気づかなくて」

そう言うと優しく俺の頬を触った。





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