「真咲うるせえよ」
両耳を抑えて真咲を見上げる。
「いやいや!お前なんでそんな冷静なんだよ! 」
「いや、充分驚いてるよ」
「なんでぶつかってそうなるんだよ~」
本当だよな。
ぶつかって普通のなら慰謝料なのに
恋したいなんて…
「あの花園グループのご令嬢だぞ?」
「あぁ」
「お前顔いいけどお金ないじゃん」
チラッと羨ましいそうに俺を見る。
「まあ、明日会うから聞いてみるよ」
時間が経てば割と冷静になれるものだな。
「心配して損したぜ」
ブーブー文句言ってるけど心配してくれたんだな。
「ありがとう」
フッと笑って俺たちは店に戻り同じやり取りを店長ともやった。
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