「えーっと…じゃあまずは連絡先教えてもらっていいですか?」
優しく笑う浅野さまがとても眩しい。
「連絡先ですか?」
「はい、携帯の番号とアドレス」
「携帯…持っていないです」
何度も読んだ漫画には携帯は必需品!
わたくしとしたことが!!
「意外ですね」
けど、驚くことなく浅野さまは笑っていた。
「あの、では今から携帯契約してきますわ。浅野さまの教えてもらってもよろしいかしら?」
「あぁ、はいわかりました」
東堂がすかさず手帳を出してそこに浅野さまがサラサラと書いてくれた。
「では、夜メールいたしますわ」
ペコっと頭を下げると
「あ、待って下さい!」
浅野さまはギュッとわたしの手を握った。
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