「あ、頭あげてください！今呼んでますので」
「ありがとうございます」
東堂はニコッと店長に微笑む。
周りのお客さんは何事なのかとチラチラこちらを見ている。
「東堂まずいわ、騒ぎになってしまうわ」
小声で東堂に伝える。
「そうですねえ…」
店長を見ると察してくれたのか慌てた様子で
「浅野くーん」
と大きい声で呼んだ。
すると奥から浅野さまが出たきた。
「あ、浅野くん遅いよー」
店長さんはにこやかに浅野さまの肩に手を回した。
「あーすみません」
紛れもなく浅野さまだ。
店長さんは浅野さまに何かを言い
「あ、じゃあごゆっくり～」
と、そそくさと奥の部屋に行ってしまった。
.
