「いらっしゃいませー」
店員の人が2人レジのところにいた。
けど浅野さまの姿は見当たらない。
「店長さんいますか?」
「あ、僕ですが…」
店員2人は不思議そうに私たちを見ていた。
「浅野栄司さまはここにいらっしゃいますか?」
「えーっと…どなた様ですか?」
店長さんは困ったように東堂を見上げる。
「て、て、て、店長!あ、あの人花園グループの!」
隣にいた店員はわたしのことを見て慌てた様子で店長に小声で話している。
「えぇ!?」
驚いた声を出し私たちを交互に見る。
「あ、真咲!早く栄司呼んでこい!」
「は、はい!」
慌てて真咲と呼ばれた人はどこかに行ってしまった。
気を取り直すように咳をこみ
「申し遅れましたが、花園グループのご令嬢の美玲さまと私執事の東堂と申します」
ペコっと東堂が頭を下げたのでわたしも頭を下げた。
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